学生結婚しちゃいました
覚えは……ある…。
理玖くんが特別研究員になることが決まったとき…
『これからは、いつ家族が増えても大丈夫だね。』
と理玖くんが言ってくれた。
でも…その一度だけ。
その後は、私が財務省の試験を受けたいって言っていたから、その一度だけを除いたら、今までと同様に必ず避妊してくれる。
「香織ちゃん…どう…しよう…。」
私の震える手をギュッと握りしめて、香織ちゃんは言った。
「先輩が帰ってくる前に、調べよう!!
私が検査薬は買ってくる。傍に居るから。ね?そうしよう??」
「……うん。」