学生結婚しちゃいました
「陽菜ちゃん…もうすぐ先輩が帰ってくると思うから、ちゃんとお話するんだよ。
そして…最終面接の事とか、考えないといけないことが沢山あると思うから、それは二人でしっかり話し合いなさい。」
そう言って、香織ちゃんが私の頭を優しく撫でてくれるから、また涙が溢れた。
その時……
ガチャリ
玄関の鍵が開く音がした。
玄関から入って来た理玖くんが、トイレのドアの前で抱き合っている私と香織ちゃんを見て、固まった。
「あ……理玖くん…。おかえり~。」
私が理玖くんの方に顔だけ向けて、そう言うものだから、呆気に取られたように理玖くんが
「ただいま…陽菜…泣いてたの?」
と心配そうな声を出した。