学生結婚しちゃいました


「こんな所に座り込んでないで、リビングに行こうか…。」


と言って理玖くんが私を抱きかかえようとすると、私の近くに落ちていた妊娠検査薬を見て、目をパチクリさせる。



「陽菜……これ……。」



「あ……。」



妊娠していたことを理玖くんに伝える前に、理玖くんからギュッと抱きしめられた。



「……子ども…出来たの…??」


抱きしめたまま、理玖くんが小さな声で言う。



「うん……。まだ検査薬だけだけど…。」



「ごめん…陽菜…。

陽菜の財務省の面接の事とか考えたら、言っていいのか分からないけど…。

俺…めっちゃ嬉しい。陽菜~~俺嬉しいよ~~っっ!!」




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