学生結婚しちゃいました
理玖くんの話に正直驚いた。
まさか…こんなに真剣に考えてくれていたなんて…。
「アリガトウ…真剣に考えてくれて…。」
そう言うと、理玖くんがフワリと微笑んだ。
「俺…本当に陽菜との子どもが欲しかったんだ。
俺が学生だったから、中々難しいってことは分かってたけど、もう懸念することは無くなった訳だから…一刻も早く親になりたかった。
けど…陽菜のやりたいことも応援したいっていう想いもあったから、もう少し先かな…って…ちょっと諦めてたんだ。」
理玖くんが私の瞳を覗き込んだまま、王子様級の笑顔でこう言った。
「でも…実際…陽菜に子供が出来たって聞いたら、自分で想像してたよりも、ずっと幸せで…陽菜と子どものためなら、どんなことをしても頑張ろうって思ったんだよ。」