学生結婚しちゃいました


会場の外に出ると、スーツ姿の理玖くんが蒼空を抱えて立っていた。



「陽菜っっ!!」



そう言って眩しいくらいの笑顔を私に向けてくれる。



「理玖くん!!」



私が理玖くんに駆け寄ると、蒼空を抱っこしたまま私を抱きしめてくれた。




「陽菜…卒業おめでとう。

本当に…学生と奥さんと母親と…全部全部頑張ったね。」



そう言って、蒼空と一緒に抱えていた花束を渡してくれた。

花束から香る甘い匂いが鼻腔をくすぐり、今までの思い出が走馬灯のように頭の中を駆け巡る。





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