学生結婚しちゃいました



家に着いて玄関を開けると、陽菜の靴が転がっている。


「…珍しい…。
陽菜が靴を揃えずに、部屋に上がるなんて…。」


そんな呑気なことを考えていたが、フッとこんな時間に帰って居ること自体がオカシイことに気づく。



「あれ…何でこの時間に居るんだろう…。」




慌てて靴を脱ぎ、リビングへ向かったが、陽菜の姿はない。

寝室のドアを開けると…布団を頭からスッポリかぶった陽菜がベッドに横になっていた。



ベッドに腰掛け、布団をソッと捲ろうとすると、陽菜が布団を離さない。



「陽菜…どこか具合でも悪いの?」


「・・・・・。」


「心配だから…少しでいいから顔見せて!?」


< 85 / 345 >

この作品をシェア

pagetop