学生結婚しちゃいました
俺の言葉を聞いて、再び陽菜の瞳から涙が溢れた。
陽菜の横に腰かけ、ソッと抱き寄せる。
陽菜の身体がビクンと微かに震えたのが分かった。
どれくらいの間、陽菜が俺の腕の中で泣き続けていただろうか?
「……りぐ…く…ん……。」
陽菜がゆっくり口を開いた。
「うん?どうした?」
俺の胸から少しだけ顔を上げた陽菜が、涙目で俺を見つめた。
「……あのね…。今日、大橋葵さんって人と話をしたの。」
陽菜の言葉を聞いて…背筋が一気に冷たくなっていくのが分かった。
「葵さんが…理玖くんの子供を…妊娠してたって……本当…?」