恋のカタチ


『……ありがと』

大道寺が私を見て照れ臭そうに笑った。

『俺も、心のこと好きだ!』

言葉と同時に大道寺は私に抱きついてきた。

こもる力が、意外に強くて私は少し咳込んだ。

でもこの強くまわされる腕がとても温かくて、少しの嬉しさを感じさせる。

だから私も少しの力を込めた。

ピタリとくっついた衣服と大道寺の温かみを感じ―

耳にかかる大道寺の微かな息遣いをに、こそばしさを感じ―


大道寺を感じる――



鼓動がまた早まる…

ドキドキの気持ちの中で
自分の中の何かを感じる


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