涙恋〜甘えた幼なじみの忘れ方〜
「…おーんなじ。」
一時間目の終わるチャイムがなり、美羽は立ち上がった。
「…授業、私戻るけど…」
「ん、あたしは…帰るかどうかする。
ありがと。」
「ううん、それは…いいんだけどさ。」
困ったような顔をした美羽にへにゃっと笑って見せて、大丈夫、と教える。
美羽は少し悩んだそぶりを見せ、
「なんかあったらすぐに連絡して。
授業中でもいつでも絶対に出るから。」
と、言って、教室に戻って行った。