涙恋〜甘えた幼なじみの忘れ方〜



「ふざけないで!!」


関係ない?

じゃあ、あたしが悩んだのは何だったの?

関係ないなら…


「関係ないっていうのなら、初めから巻き込まないでよ!!」


湧き上がった感情に、ストッパーなどなく、


「なつ、き…?」

「ふざ…けんな、ばか…っ、」

「なんで…なんで…?」


泣いてるの?と本当に不思議そうに聞いてくる怜に何も答えることができず、ただ涙を流した。



突き放したのは確かにあたしの方だった。

2ヶ月間、関わり合いを避けてたよ。

だけど。


ーー「なつ、き…っぃ…」


病室で怜が確かにあたしの名前を呼んでくれたから。

それがたとえ…


鞠さんの記憶と混乱してるだけだとしても。


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