涙恋〜甘えた幼なじみの忘れ方〜
「関係ないっていうのならっ、あたしの名前なんて呼ぶな…っ、馬鹿ぁ…」
無理だってわかってる。
自己中心だってわかってる。
怜が傷付いたのだって、鞠さんが辛い思いをしていたのだって、全て事実だってことはわかってる。
けど。けど。けど。
「な、つ…」
やっと離れようとしたんだ。
やっと少しずつ、さよならが出來ていた気がしたんだ。
やっと…
この身勝手な恋に終止符が打たれた気がしたんだ。