涙恋〜甘えた幼なじみの忘れ方〜
廊下に出ると、高ぶっていた気持ちがなんとなく落ち着いて、さっきやらかしてしまったことに頭をかかえる。
「病人相手に、何やってんだ…あたし。」
あの日と同じ休憩室。
ズルズルと背中を壁とすらせながらため息をついた。
「怜の前で、泣くとか…ありえない…」
もし、あの場で秋山くんが止めてくれなかったら、あたしは何をした…?
確実に…
「危ない、自分…」
告白、しようとしていた。
衝動的に"好き"と伝えてしまっていただろう。