涙恋〜甘えた幼なじみの忘れ方〜
「…そうですよ、なっちゃんだらけです。」
秋山先輩と初めてあったのは、つい3日ほど前。
ーー「怜、君。」
心底驚いたような顔が印象的だった。
ーー「はい、そうですけど…っ、グス、」
ちょうどそのとき、俺はなっちゃんが来てくれないことが切なくて泣いてばかりだったから。
ーー「話…聞こうか?」
全部話した。
まあ実際、なっちゃんと関わり合いを持つ秋山先輩が知らないわけがない話だったわけだけど。
…秋山先輩は、なっちゃんの名前を出すたびに、切ないような、複雑そうな顔をしていた。