涙恋〜甘えた幼なじみの忘れ方〜
「なんで…っ、なんで彼に会いに来なかったの!?」
彼を好きか、と聞かれたとして、私が答えられるのは、友情の範囲内の好きだ。
恋愛、と言われてしまえば、飽きずに変わらず、ちいくんしかいない。
それでも。
同じ切なさを抱えた彼をほっとけるわけなんて、ない。
「怜君がどれだけ…っ、どれだけ!!
あなたに会いたかったか、分かってますか!?」
分かってる顔で、目だけは涙で歪む。
その姿でさえ、きっと怜君は愛おしく思うのでしょう?