涙恋〜甘えた幼なじみの忘れ方〜
「俺さ…、」
一度深呼吸をしてから、怜はあたしの目を見た。
「夏希のことが、」
その瞬間
「夏希!!」
「好き、だよ。」
紡がれた言葉は嬉しいはずなのに。
「…わ、り…邪魔、したよな…」
秋山くんの悲しげな表情に胸がキュッと痛くなった。
「あきや…」
「秋山先輩。」
そんな中、秋山くんの名前を呼び手を伸ばそうとすると、それに被せるようにあたしを引き寄せ
「…絶対渡しません。
夏希は俺の、ですから」
頬に小さくキスを落とした。