涙恋〜甘えた幼なじみの忘れ方〜
「…は?」
「だから、振られました~!!」
「え、ちょ、…なんで!?」
…傷つかなかったわけじゃない。
だけど、思ったよりは傷は浅くて。
「天使さんは実際天使じゃなかったってこと、かな。」
でも、なんか…納得してる自分がいたことに一番驚いた。
「えと…振られた、から?」
「ううん。違うよ」
「じゃあ…なんで?」
「…今まであたしが見ていた怜と本当の怜は違うんだって。」
どちらかというと、そっちの方が傷ついたと思う。
どっちだろうと怜は怜だ、と分かっているのに、そう突き放されてしまえばあたしには何も言えない。