涙恋〜甘えた幼なじみの忘れ方〜
動き出したのは確かに怜とあたしの関係だけだったはずなのに。
なにが変わった?
それ以外、なにが変わった?
…あたしはなにも分かっていなかったのだ。
彼がどんな思いであの言葉を告げたのかも。
とある少女が眠った後。
切なく笑うその男は、
「…夏希、」
消え入りそうな声でそう呟いてから、上着を羽織ってホテルから出た。
彼が、なぜ、再び"女遊び"を始めたのかさえも。
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