涙恋〜甘えた幼なじみの忘れ方〜
体の向きを変えられて、背中に机があたった。
「…へ…?」
この状況がどれだけ危ないのか、やっと理解した時には、既に秋山くんの唇は、あたしの首筋に当たっていて。
「や、」
抵抗の意味で体を押すけれど
「…ご褒美、くれるんでしょ?」
その腕は、上で一つにまとめられてしまった。
「そ、だけど。」
抵抗など許さないかのごとく。
束ねられた腕は、一寸たりとも動かない。
「なら…」