涙恋〜甘えた幼なじみの忘れ方〜
その状態で数分が経ち
「…ありがと
もう、大丈夫。」
やんわりとあたしの手を掴んで、体を離す。
「、どういたしまして。」
合わせた視線は、悲しげに揺れていて。
嗚呼なんなんだこの人は。
なんで全て抱え込む?
頼って。
あたしのことを頼ってよ。
「辛かったら、話、聞くから。
溜め込まないで。
話すだけで、変わることもあると思うから。」
無理にとは言わないけど、と視線を絡めたままそういうと、ん。と小さく笑った。