涙恋〜甘えた幼なじみの忘れ方〜
お勉強…会?
「帰る、か…」
「うん、そうしようか。」
なんとなく気まずい空気を振り払うように笑うと、智尋も笑った。
「…送る?」
「んー、いいよ、大丈夫」
優しい声かけにも、ふんわりと笑みで返して、やんわりと断る。
「そか。」
いつもなら、きっとそれでも送る、と聞く耳を持たないだろうけど。
やはり、今日は本人も気まずいのだと思う。
「じゃあ、さ…一緒のところまで、帰ろ?」
「ん。いーよ。」