涙恋〜甘えた幼なじみの忘れ方〜



「そういうこと、だから。」


何度目かわからないごめんねを伝えて、秋山くんに背を向けて歩き出す。


「そういうこと、じゃねえよ。」


いつもより、何倍も低い声でそういって、肩をガッとつかまれ振り返ると同時に、その瞳が水で潤んでいるのが見えた。


「んで…なんで、せっかく…」


苦しげにもれたその言葉。


「ごめ「欲しいのは、"ごめん"じゃねえよ。
…呼べよ、俺の名前。」






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