涙恋〜甘えた幼なじみの忘れ方〜
嗚呼、なんて苦しい。
苦しくて、吐き出してしまいたくなる。
「約束、だろ」
「…他の「いやだ。」
怜よりも秋山君を優先したいと感じてる。
それは、ありあまるほどの愛おしさが語っているというのに。
「…そ、んなに、」
「え?なんて、」
なんていった?と聞こうとしたあたしの言葉にかぶせて
「そんなにあいつが好きかよ!!」
一筋の涙を零して睨む秋山君があたしを壁に押さえつけた。
肩を掴むその手に力がこもっていて、小さくイタっと声を上げる。
「答えろよ、夏希」