涙恋〜甘えた幼なじみの忘れ方〜



「帰るから。」

「あ、ちょ…美羽、」

「話は後で聞く。
…今の私じゃ、そこの人を怒鳴り散らすことしか出来ないし、夏希のことも責めちゃうから。」



中立な立場での意見を考える余裕がない。と首の後ろを掻きながら、そういって、じゃね。と去って行った。



「美羽…」



小さな声で、その人の名前を呼ぶ夏希の表情は複雑そうだった。





< 319 / 420 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop