涙恋〜甘えた幼なじみの忘れ方〜
「ち、」
「やっぱいい!!」
「え…?」
重ねるように発された智尋の声。
「…やっぱ、いい、から。
…送る」
あたしのことを背負い直して、歩みを進み始めた智尋の後ろ姿は、いつにもまして切なそう。
…このままで、いいわけない。
"やっぱいい"で、終わらせない。
「話を…」
終わらせるわけには、
「え?」
いかないんだから。
「聞けぇえええ!!」
「うお!?」
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