手拭い村の奇祭
第三章
僕がこの不思議な村に来て、一体何日経ったんだ。
何か、日が暮れるとか、そういったことがないんだ。
常に薄曇りというか。
ああ、きっとこういうのを、逢魔が刻っていうんだな。
まさに、逢魔……。
常に逢魔が刻って堪らんな。
「なぁ、何で佐馬ノ介が、この刀を差さないんだ?」
僕は疑問に思っていたことを聞いた。
佐馬ノ介は侍らしく、腰に刀を帯びている。
僕よりよっぽど、刀の扱いには慣れているだろう。
何で、わざわざ現代人の僕に、鬼切丸を渡すんだ。
「あんたがこの刀の主なんだろ。あんたが斬ればいいじゃん」
「わしは刀守。わしには鬼切丸を使いこなすことは出来ん」
よくわからん。
待てよ、ということは、もしかしてこの鬼切丸って、すっごい力を秘めた刀とか?
妖刀・村正?
……あれ、鬼切って、どっかで聞いたような。
「佐馬ノ介って、若いのに変な喋り方だね。わしって」
「宗士のほうが、変だと思うが」
どうでもいいことを言って気を紛らわそうとするが、当然ながら、気分は晴れない。
何か、日が暮れるとか、そういったことがないんだ。
常に薄曇りというか。
ああ、きっとこういうのを、逢魔が刻っていうんだな。
まさに、逢魔……。
常に逢魔が刻って堪らんな。
「なぁ、何で佐馬ノ介が、この刀を差さないんだ?」
僕は疑問に思っていたことを聞いた。
佐馬ノ介は侍らしく、腰に刀を帯びている。
僕よりよっぽど、刀の扱いには慣れているだろう。
何で、わざわざ現代人の僕に、鬼切丸を渡すんだ。
「あんたがこの刀の主なんだろ。あんたが斬ればいいじゃん」
「わしは刀守。わしには鬼切丸を使いこなすことは出来ん」
よくわからん。
待てよ、ということは、もしかしてこの鬼切丸って、すっごい力を秘めた刀とか?
妖刀・村正?
……あれ、鬼切って、どっかで聞いたような。
「佐馬ノ介って、若いのに変な喋り方だね。わしって」
「宗士のほうが、変だと思うが」
どうでもいいことを言って気を紛らわそうとするが、当然ながら、気分は晴れない。