あてのない旅に出掛けよう
快晴日和
いつだって俺は人に頼ってばっかだ。自分じゃ何もできない。だから人の力を借りて旅に出てみることにした。ちょこっとのお金とちょこっとの勇気で…
思い立ったきっかけとしては、途方に暮れている自分に、いつまでも途方に暮れさせてくれる場所を探していたのかもしれない。ただ淡々と流れゆく自分の人生に嫌気が差し、時間がゆっくり進んでくれるとこを探していたのかもしれない。ただそれだけの理由。現金はたった一万円。普段おかまいなく吸っているタバコでさえ、惜しくなる金額だ。これで何が出来る!?考えてしまうと大きな一歩を踏み出せないと思った。都会の東京からわざわざ田舎に向かう旅。もう足は知らずに進んでいた。
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