いちごキャンディー*
「わかったよ、ふふっ。
やっぱり、あんた面白いね。」
絶対わかってないよ……
て、ていうか!
「また、抜けてきちゃったじゃん!
もう…どうすんのよ。」
はぁ…
もう、柏木といるとろくなことがない。
「 朝美……」
柏木が耳元で私の名前を呼んだ。
妙に色っぽくて、不覚にもドキッとしてしまった。
「なっ、なに?」
突然、柏木の手が私の頬をを包み……
顔を柏木の方へと向けられた。
「っえ…」
柏木の目は、じっと私の目を見つめている。
その、綺麗な瞳から目を逸らそうとすると
「ちゃんと……みて。」
そう言われた。
仕方なく、見つめ合っていると、だんだん見えなくなってきて……
いつの間にか、唇に暖かい感触があった。
唇が離れるけれど、まだ暖かさと感触は残っていた。