いちごキャンディー*
「おれと……つき」
「あのさ~!」
柏木が言いかけた、その時。
突然男の人の声が上から降りかかってきた。
「えっ?!」
振り返ると、ハーフのような顔立ちにブルーの瞳、そして、茶色い髪。
その人が、わたし達を見ていた。
「俺が寝てんのに、なんで邪魔すんだよ。
はぁ…しかもさ、ここで告白とか、漫画かよ。ふっ」
告白?!誰が…??
「そんなの知らねーし、ここで寝てんのがわりーんだろ。
てか、邪魔すんなよ、大事なところで。
屋上なのは、たまたまだ。」
大事な…とこ、ろ?
は??
柏木は、告白しようとしてたの?
ま、まさかね……ふっ。
「じゃあ、私戻るね」
二人は私の声なんて聞かずに、口喧嘩をしていた。