無口な同期とイチャラブ♡オフィス
「うおー。入らない~」
「販売部門は大変ねー」
朝。事務室でもらったばかりの新しい在庫表を折りたたんでぎゅうぎゅうとヒップバッグに詰める私を、リビング部門の安田先輩が生温かく見ていた。
「全部門の在庫表持ち歩いてるんでしょ?結構な量になるわよね」
「そうなんです。くおー。どう畳んでもバッグに収まらないっ」
在庫表は主に自分が担当する部門の物だけ持てばいいのが常だけど、販売部門だけはそうはいかない。
店を巡回してどこででもお客様に対応出来る様に、6部門すべての在庫表を持ち歩かなければならないのだ。
ちなみに6部門とは。リビング、キッチン、ベッド、デスク、カーテン、催事の6つの売り場のこと。もうひとつ『特殊部門』っていうFBIみたいな部門もあるんだけど、それはまあ、おいおい。