無口な同期とイチャラブ♡オフィス


海で腐るほど遊んだ後は砂浜だ。空いていたスペースにガリガリとテキトーに線を引きコートを作る。


「アターック!」


私が勢い良く打ったビーチボールがジョージと柴木ちゃんの足の間に見事に着地した。


「りんのアタック、低すぎて取れないっつーの!」


簡易ビーチバレーのいい所はネットが無い事だ。4人の中でダントツ背の低い私でもジャンジャカとアタックを決められる。なのにだ。


「ここ、この高さにエアーネットがある事にしよう!ここより低い位置から打ったアタックは無効ね!」


ジョージが手で空中に線を引きながらそんな事を言う。ケチくさいヤツめ。


「別にいいもーんだ。優吾、ほい、パス」

「よっと」


アタックをあきらめた私は隣の優吾にトスを打ち上げる。そしてジャンプせずともエアーネットを悠々と越えた高さから優吾がアタックを打って、ボールは再びジョージ達のコートへと落ちた。


「きたねー!ネットがあってもなくてもそっちが有利じゃん!」

「凸凹チームずるいー!」


ジョージと柴木ちゃんの批難を盛大に浴びながら、優吾と私のコンビは圧勝を収めた。ふふふ。


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