無口な同期とイチャラブ♡オフィス
「あ、優吾たち来た」
「おかえりー。花火見えたー?」
砂浜を戻ると、先に帰って来てた柴木ちゃん達がこちらに向かって手を振っていた。
「よく見えたよー!超キレーだった!」
答えながら私も柴木ちゃん達に向かって大きく右手を振り返す。隣の優吾も同じく左手を振って返した。
「おろ?」
「あらららら?」
それを見た柴木ちゃんとジョージがニヤリとした顔をして大げさに驚く。振っているのと逆側の手が、しっかり握り合われてる私達をからかうように。
「やーやー随分キレイな花火見てきたんじゃないの~?ん~?」
ジョージが異常に嬉しそうな顔で優吾をグリグリと肘でつっつく。
優吾はすごく照れくさそうに笑っていたけど、繋いだ手を離すことはなくって。
「良かったね、りん」
笑顔でVサインを向けてくれた柴木ちゃんに、私も盛大に照れた笑顔とVサインを返しながら、隣の優吾の手を強く握った。
指を絡めあった大きな手は、車に乗ってからもほどかれる事は無くって
その温もりは言葉以上にふたりの気持ちを伝え合ってくれていた。