無口な同期とイチャラブ♡オフィス


いつだって会えるのに。夏休みはまだあるし、仕事が始まったって職場で会えるし。

メールだってラインだって電話だって後でするのに。


なんでこんなに離れ難いんだろ。なんでこんなに切ないんだろ。


「りんか」

「あと1分だけー」


馬鹿みたい。涙まで滲んできた。ちょっと自分イタイ。


せめて優吾の感触を体に刻み込んでおこうと、力いっぱい彼の腕にぎゅうぎゅうと纏わりついていると。

「あっ」

優吾が、腕を解いて自分のふところにポフッと私を抱きすくめてしまった。


すっぽりと彼の中に体が納まってしまって、感触とか熱とか匂いとか、優吾の全部に包まれる。

< 163 / 293 >

この作品をシェア

pagetop