無口な同期とイチャラブ♡オフィス


「まあ、ジョークにしちゃ初対面でそれは言いすぎだよね。風間くんは?その唐沢って人になんか言われた?」

「何も。普通に『宜しく』って」

「女の子だけからかうって、セクハラ野朗なんじゃないの~ソイツ。りんりん、ケツ触られたりしなかった?」

「触られとったら、その場でまわし蹴りかましてるわ」


せっかくの飲み会も、唐沢のオッサンの話題に終始してしまった。それがまた一段と腹が立つ。くそーウズラ玉子串5本も食べたのに味が分からなかった。


ただ。

私が怒ってたのは、まあいいとして。今日はどことなーく、なんとなーく、優吾も不機嫌な気がする。

私が小バカにされた事を怒ってくれてるのかな。それはそれで嬉しいけど、なんか申し訳なくも思う。


「優吾ー。今日は私、怒ってばっかでゴメンね。明日からはちゃんと笑うからね」


店を出たとき、まとめて会計してくれてる柴木ちゃんとジョージの目を盗んでコッソリと優吾に抱きついた。
優吾は私の背中を優しく抱きしめながら

「うん。でも……りんか、しばらくデスク来ない方がいいかも」

もう片方の手で頭を撫でて言った。

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