無口な同期とイチャラブ♡オフィス
「風間くんはさ、相手が唐沢さんだから怒ってるんだよ?普段、りんがジョージとか他の男友達とペチャクチャ喋ったって、風間くん全然怒んないじゃん。分かる?」
……そういえば。私が男友達と仲良くしたって、ジョージにヘッドロックかましたって、優吾は怒ったりしなかった。
こんな風に怒ったのは今回が初めてだ。
「な、なんでかな。なんで唐沢さんだと怒るのかな」
「妬いてるからに決まってるでしょ。当ったり前じゃん。唐沢さんは明らかに他の男友達とは違うんだから」
それってやっぱり、傍から見たら親密に見えるって事なのかな。でもそれは男女的な意味じゃなく親子的なものであって。
うう。ああ、もう面倒くさい。こんな事ならいっそ全部話してしまうべきか。
私が困惑してあうあうしていると、柴木ちゃんはもう1度「ていっ」と垂直にチョップを落とし
「りんらしく無いよ。なんか隠してるっぽいのも、風間くんを最優先に考えてあげてないのも」
痛いほど胸を突く言葉を残して洗面所から出て行った。