無口な同期とイチャラブ♡オフィス
『りんちゃんから電話くれるとは思わなかったな。どうした?俺に何か用かい?』
電話越しにでも分かるご機嫌なオッサンの声。
……この人、私と喋れるの嬉しいんだなぁ。本当に淋しいんだ。
なんて考えてしまって胸に申し訳なさが過ってしまう。
でも、悪いけど私にはオッサンより優吾の方が大事だから!そう決意しておなかに力を入れて私は喋り出した。
「唐沢さん、ごめん!私やっぱり一緒に食事行けない!本当にごめんなさい!」
絶対どうしたって行けない。無理。そんな強い想いを籠めて言ったにも関わらず
『急いで決めなくていいって。3月までにゆっくり考えて、気が向いたらいつでも言ってよ。待ってるからさ』
オッサンはのらりくらりとそんな返事をかえしてきた。
「そうじゃなくって!あのね、私、か――」
――風間くんと付き合ってるんで、彼が嫌な気分になるような事したくないんです。
って、言おうとして、私は大慌てで言葉を飲み込んだ。