無口な同期とイチャラブ♡オフィス


「私はジョージのこと覚えてるわ。新入社員の中で1番うるさかった」


柴木ちゃんがジョージのプチトマトを1個さらいながら言うと

「うっそだー。りんりんの方がよく喋ってなかった?」

ジョージがムキになってそんな反論をするもんだから、テーブルはしばし『同期で1番やかましかったのは誰か』論争になった。


それが収まると

「柴木ちゃん、最初リビングに配属されてたよね」

私も知らなかった意外な情報を優吾が口にした。


「そう。でもカーテンの人が急にふたり辞めちゃったから配属二日目で急遽移動になったの」

「えーそうだったんだー。優吾よく知ってたね」

「1回僕の方にも話来たから。結局移動しなかったけど」

「安田先輩に『あらあら行っちゃうの~せっかく後輩が出来たのに~』って惜しまれたよ」


安田先輩の口調を真似した柴木ちゃんが可笑しくて、私たちのテーブルはしばし笑いが木霊した。


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