無口な同期とイチャラブ♡オフィス
更衣室で着替えをしながら、私はもっと考える。
森のリスは眠るとき大木の巣穴で眠る。
きっとそれは、とっても優しくてとっても安心するに違いない。
頭に浮かんだ眠るリスの映像。
穏やかな風や木漏れ日を気持ち良さそうに受け、雄大な大木に抱かれて眠るその姿が、だんだん自分と重なってきた。
そして。
ああ、やっぱり優吾は森の大木に似てる。
ただ静かに受け止めてくれるだけで、リスはとても幸せそうに身を委ねられる。
いつしか頭の中の映像は、森の中でもたれ掛かるように眠る私とそれを受け止めてくれる優吾の姿になっていた。
……私、自分で思ってるより優吾のこと、すごく好きなのかもしれない。
雨の中、お気に入りのアジサイ色の傘をくるくる回しながら帰った私は、顎の湿布も忘れとっても元気だった。
憂鬱な梅雨も、恋をしてるとわりと、楽しい。