無口な同期とイチャラブ♡オフィス
いやいやいやいや。それにしても。
私のあほうー。余裕かましてる場合じゃなかったよ。焦らない大人の恋なんて言ってる場合じゃないよ。
やっぱリサーチって大事。それに恋は先手必勝だよ。もし、私が余裕こいてる間に出来た彼女だったりしたら。あああ、もうバカバカしくて悔やんでも悔やみきれない。
「どしたの?食べないの?」
ボーゼンとして手元の月見ハンバーグランチに全然箸を付けられないでいる私に、柴木ちゃんが不思議そうに尋ねる。
「……考えてみたらさっきコッソリ事務所でおせんべい貰って食べたんだった。あんまりお腹空いてないみたい」
いつも元気な私のお腹も、さすがに今ばかりはハンバーグを受け付けない。
柴木ちゃんは
「どんだけせんべい食べたのよ」
と呆れて笑いながら、私のお皿のウインナーを勝手にさらっていった。