いつかきっと
「もう、いきなりどうしたのよ」
助手席に座っていたお母さんは、シートベルトをしていたから、けがをしなかったものの、不満そうに後部座席に座る私を睨む。
「か、買い忘れたものあったの!そこのコンビニに寄って帰るから、先に帰ってて!!」
私はわざとらしく、数十メートル後方にある、コンビニエンスストアをみつめる。
「明日じゃダメなの?」
「うん!……それじゃっ!」
「あっ、ちょっと小春!?」
お母さんの声に聞こえないふりをして、車から降りて、コンビニの方へ走る。