いつかきっと


実際は、コンビニの隣にある、『いつもの公園』に、だけど。


ここまで来れば、お父さんたちは先に帰るだろう……。



お父さんの愛車が家の方に走るのを確認して、公園の小さなベンチに腰をかける。



「サクラ……また家出?」


私のことを『サクラ』と呼ぶ彼の声が隣から聞こえてくる。



そして、片手にもったコーヒーを一口飲む。



砂糖が一切入ってないブラックコーヒー。




「ううん。すばるがいたから……。すばるはどうしてこんな時間にいるの?」



すばるでなく、コーヒーの缶を見つめながらすばるの問いに答える。

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