いつかきっと
つまんないなって漠然と思う。
「かーりんっ!帰ろ~」
まぁ、それでも日常を変えるのは抵抗があるから、結局は変えない。
「うん!あ、でもその前にN高校についてきてくんない?」
香鈴が肩にかけているスクールバッグから、チャックを開けて、ピンクの包装紙をちらっと見せる。
……そういや、今日ってバレンタインだっけ。
「N高校って、新しい彼氏でもできたの?」
私がそう言うと、香鈴が照れくさそうに笑った。
クリスマスに彼氏と別れたばかりなのに、香鈴ってばすごい。
ただでさえ、女子校なのにどうやって知り合ったんだろ?