いつかきっと

「さぁな。俺らよりだいぶ年上のお姉さん。
優しそうな人で、優しそうな音色だったよ。
その曲が忘れられなくて、ピアノに目覚めたんだ」



及川くんは優しい表情で笑った。


昔を思い出すように、遠い目でどこかを見つめながら。



「ふぅん。その人、もしかして、初恋の人?」




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