いつかきっと

「佐野さん?」


立ち尽くす私に及川くんが話しかけてくる。


「ごめ……。なんでもない」


さっきぬぐったばかりの涙が再びでてくる。


私のバカ。泣き虫!



「佐野さん……」




及川くんが何を思ったか知らないけど、ピアノイスを私の隣に並べてピアノを弾きはじめる。

< 77 / 384 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop