桜の約束




教訓。

大声で言えば何でも許されるわけじゃない。



大声ですいません、と言ったはいい物の周りの奴らには笑われるわ、先生には勉強する気がないのかと怒られるわで散々だった。



げっそりとするほどネチネチ言われ、授業が5分ほど潰れた。


なんだ、時間にすると短いな。



5分しか怒られていないのか。



いや、5分でも怒られると長いわけだ。



げっそりする。



十夜を見れば、肩を震わせて笑っていた。



笑うなよ。



今度は怒られないように、ちょこちょこ考え事してる間でも黒板を見るようになった。



考え事はやめないのか、って感じだな。



やめない。



少なくとも、答えが出るまでは。



残念ながら、授業中に答えが出ることはなかった。



チャイムがなって、パンパンとチョークの粉を叩いた先生が、教科書を揃えながらこちらを向いた。



「はい、お終い」



「きりぃーつ


しせぇをただしてぇー

れぇい」



「「あざしたァ〜」」



1番気持ちのこもらないありがとうございました。



あ『りがとうご』ざ『いま』したァ



だから…?

1、2…7文字も抜けてるじゃねえか。



まぁ、そんなことは置いておいて…。



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