桜の約束
「私、日曜日でも大丈夫だよ」
「まぁ、俺も大丈夫だけど」
「あたしもOKだよ〜」
結局、日曜日に決まりましたとさ。
「じゃあ、待ち合わせは…うん、桜の木にしよう」
…さっきから全部十夜が決めてるけど…まいっか。
弁当食べてる間、桜のことをチラチラと見つめる。
…ほんと、片思いかよ。
桜は俺の方を見ることなく、亜美と話してる。
十夜はそれを微笑ましげに見つめて、俺だけカヤの外みたいだよな。
なんかなぁ。
「守」
「…んー?」
「守は、桜のことどう思ってるの?」
何がどうなってそんな話になったんだ。
説明してくれ、と十夜に視線を投げかけると、十夜は説明してくれた。
ざっくりと。
「さっき桜に守をどう思ってるか聞いたから守にも聞かないと、と思ってねぇ」
…ざっくりしすぎだ。
「桜は、結局俺のことをどう思ってるか俺は聞いてないんだけど⁉︎」