桜の約束




守はゆっくりと目を見開いて。



駆け寄った私を抱きとめた。



「記憶が…戻って…?」



「うん」



嘘だよ。



大嘘だよ。



あぁ、死にたくなるほど苦しい。



思い出してなんか無い。



でも、これでいいの。






だってあなた


満面の笑みなんだもの。




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