桜の約束
「守、好き!
大好き!」
ねぇ…本当は、記憶のない私も受け入れて欲しかったな…。
ほんの少しわがままな私を、許してね。
「俺も、好きだ」
後は、言葉なんて必要なかった。
軽く触れる程度のキス。
触れ合った唇が、柔らかく…私の記憶をまた少しこじ開ける。
あぁ、
キスはこれで3回目。
ほらね、少しずつ思い出して行く。
長い長い嘘もきっと、
本当に変わる日が来るよね。
今度は私1人の約束。
いつか、必ず。
あなたを思い出します。
end.