体育館12:25~それぞれのみる景色~

 アタシは、友達とわいわい騒ぐのが好きだ。


 ひとりでいるのは嫌い。


 だけど、自分の気持ちばかりを優先させて、人の気持ちを考えなかった。


 話のネタにするために、多少大げさに話したり。


 嘘だって、たくさんついた。


 そのせいできっと、たくさんの人を傷つけた。


 その天罰。


 中学1年の終わり頃から、周りから人が減っていった。


 アタシの話すことで、笑い声が上がることはなくなった。


 みんなに笑ってほしくて、またみんなと一緒にいたくて口から出た嘘は、災いの元。


 アタシの隣りからはポツポツと人が減っていった。


 その頃から、アタシは何がしたいのか自分でもわからなくなって、自信もなくなって、俯いて歩くようになった。


 中学2年、アタシは常にひとりだった。


 中学が終わる頃には友達と呼べる人は誰もいなかった。


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