クールな彼と放課後の恋
……………


「では、4人1グループになって実験を始めてください。グループは自由ですよ」


理科の先生がそう言うと、生徒たちはそれぞれグループをつくり実験を始める。

私はもちろん香穂ちゃんと!グループをつくるには、あと2人必要なんだけど…



チラッと、稲瀬たちを確認すると…



「実験なんてかったりぃ…」

「早く終わらせれば、理科の先生あとは自由時間にしてくれるよ♪」

「稲瀬くん!ビーカーに水いれてもらってもいい?」

「…わかった」



ム。


稲瀬は、転校生と派手で目立つ女子2人とペアを組み、実験を始めていた…



あの女子たち…

普通に稲瀬に話しかけてる…


前までは、一人でいる稲瀬のオーラがちょっと怖いから、誰も話しかけなかったのに!

あのおジャマ虫(転校生)のせいで、稲瀬と他の女子との距離が近くなった~




「陽葵ちゃん、大丈夫…?」


香穂ちゃんが、私の肩をポンと叩く。




「ハハハ~大丈夫だよ…実験やろうか?」

「陽葵ちゃん…」


ちょっと壊れた私を見て、香穂ちゃんは苦笑い。





「あの~よかったら俺たちとペアになってくれる?」




私たちの前に現れたのは…




「同じ部の仲良いやつ、あの2人いるんだけど…」

「今日は休みで、俺たち2人なんだよね~」

「…」

「…」


クラスメイトの、体格のいい柔道部の男子2人が、声高らかに笑った…




「あは♪」

「ハハハ~」


私と香穂ちゃんも、とりあえず笑った。









キーンコーン

カーンコーン
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