クールな彼と放課後の恋
なんか文句あんの!?




「…じゃあ…私行くね」

「いや一緒に…」

「いいのいいの!じゃあね」


私は稲瀬たちから離れ、逃げるように教室に戻った。




永井のせいで、稲瀬とまともに話せない…

本当何者なのあいつ!?











「陽葵ちゃん!一緒にお弁当食べよ♪」


昼休み

香穂ちゃんが私の元にやって来た。




「うん!食べよ♪」


席を立ち、香穂ちゃんと教室を出ようとすると…





「藤川」




後ろから稲瀬に呼ばれ、振り返る…

隣には永井がいて、またもや私をじーっと見ている。



う…

やりにくい…





「…な、なに?」

「弁当くれ」

「えっ…」


私に手を差し出す稲瀬を見て、とっさにカバンの中をあさる。



忘れてた!

まだ、稲瀬の分のお弁当渡してなかった!




「ごめんね!」

「いや…」


稲瀬にお弁当を渡す私。





「おい、お前!」





すると、ずっと私を見つめていた永井が、やっと私に話しかけてきた。








「な、なによ…」


一歩引いて、やっと声を出す私。



なんで話しかけてくんの?

しかも顔が、私を疑っているような顔してるし…





「お前…悠の何?どんな関係だ?」

「はぁ?」


どんな関係って…




「あ、あんたに関係ないでしょっ」

「いやある。俺は悠のトモダチだ」

「…あの、いや…」


「こいつも俺のトモダチ」


< 129 / 246 >

この作品をシェア

pagetop